7月15日の進捗メール【再録】

不当解雇撤回署名

2020年7月15日 —
ハンセン病資料館 不当解雇学芸員を支援する会です。数日前に署名が500筆となり、進捗状況をお知らせしようと思っていたのですが、その間になんと1000署名達成が目前となってきました(これを書いている段階で996筆です)。

これもご賛同いただいた皆さまのおかげに他なりません。「支援する会」関係者一同、心より御礼申し上げます。

組合(国立ハンセン病資料館分会)を結成した学芸員3名のうち、2名が2020年3月におこなわれた「採用試験」で不採用となりました。18年余の間に受託団体は何度か変わっていますが、採用試験がおこなわれたのは、今回が初めてです。

ハンセン病資料館の運営受託は毎年、一般競争入札によって決定されますが、学芸員は専門的な知識が必要不可欠であることから、単年度嘱託契約ではあるものの、継続的な雇用を前提とする、として、雇用の保障がなされてきました。

今回の「採用試験」は、こうした合意を無視するものでもあります。試験は受託団体が日本財団から笹川保健財団に変わるタイミングで実施されましたが、書類、面談(東京のみ笹川保健財団で実施、それ以外は3月下旬実施を考慮してリモートでの面接)、多面評価によって採用/不採用が決定されたとされています。

多面評価とは同じ職場で働く職員同士が、お互いを評価するというものです。組合員3名は過去数年間にわたり職場から排除されていますので、この面でも大いに不利を被ることが予想されました。結果、組合員3名のうち、2名が「不採用」という形で雇い止めに遭ったわけです。

「不採用」となった職員はじつは3名いますが、組合員以外の1名はもともと資料館を2019年度限りで辞める予定だった方だそうです。その方に対して「採用試験を受けるように」という再三にわたる働きかけがあり、勧めに応じて試験は受けましたが、結果不採用となり、この方は予定通り退職されました。

こうしたことは「組合員を狙い撃ちしたものではない」というアリバイ作りのためにおこなわれたと考えられます。ハンセン病資料館には組合員1名が残っていますが、この組合員に対する職場からの排除は、引き続きおこなわれています。

組合では、2名がなぜ不採用になったのか、理由を明らかにしてほしいと笹川保健財団宛てに公開質問状(2020年4月28日)も出しています。

国立ハンセン病資料館の運営等にかかる公開質問状
2020年4月28日 公益財団法人笹川保健財団  会 長 喜多 悦子 殿  理事長 佐藤 英夫 殿 国家公務員一般労働組合 執行委員長 川村 好伸 〃 国立ハンセン病資料館分会 分 会 長 稲葉 上道 国立ハンセン病資料館の運営等にかかる公

この公開質問状に対する答えは「回答する意思はない」という、きわめて不誠実なものでした。2人に対する雇い止めも、採用試験で不採用になったものなので、不当な排除ではないとしています。

公開質問状に対する回答書(2020年5月15日)
令和2年5月1 5日 国家公務員-般労働組合  執行委員長 川 村 好 伸 殿 同国立ハンセン病資料館分会  分会長 稲 葉 上 道殿 のぞみ総合法律事務所 公益財団法人笹川保健財団代理人 弁護士  矢 田  次 男 弁護士  松 林  智

正当な判断にもとづく「不採用」だが、その理由は答えない、という言い分です。現在、一部の資料館学芸員などから「組合員2名は嘘をついている」「能力がないために不採用になったのだ」といった声があげられているようですが、もしそれが本当であるなら、笹川保健財団は、なぜこれらを「不採用」の理由として公表しないのでしょうか。

今後とも、ご支援、SNSなどでの拡散など、よろしくお願い申し上げます。

ハンセン病資料館 不当解雇学芸員を支援する会
*7月15日20時30分現在、署名は1000名を超えました。ありがとうございます。

*この記事はchange.orgから7月15日、署名いただいた方へ向けて送信した進捗メールを転載したものです。
以下のキャンペーンページでもご覧いただけます。

あなたの声がチカラになります
国立ハンセン病資料館で発生した不当解雇の撤回をもとめています。 不当解雇を撤回し、2人の学芸員を資料館に戻してください!

 

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